在チェコ共和国日本国大使館

Maltézské náměstí 6, 118 01, Praha 1
電話(代表):+420 257 533 546
FAX:+420 257 532 377

開館時間

領事窓口
9:00〜12:30、13:30〜16:30(月〜金)

広報・文化センター
9:00〜12:30、13:30〜16:30(月〜金)

休館日

マップ

map

交通アクセス

  • 地下鉄B線Anděl駅よりトラム12番、20番でHellichova駅下車後、徒歩3分
  • 地下鉄B線Národní třída駅よりトラム22番でHellichova駅下車後、徒歩3分
  • 地下鉄A線Malostranská駅よりトラム12番、20番、22番でHellichova駅下車後、徒歩3分
  • 地下鉄C線Holešovické nádraží駅よりトラム12番でHellichova駅下車後、徒歩3分

新年のご挨拶

令和5年2月15日

謹んで新春のお慶びを申しあげます。

正月2日には、3年ぶりに皇居で新年の一般参賀が行われ、天皇皇后両陛下と皇族方が晴れやかな空の下国民と共に新年を祝われました。過去3年間、世界を覆った新型コロナウイルス感染症による影響を乗り越え、日本が確実にその歩みを前に進めている、そのような実感を象徴する年初でありました。

その祖国日本を離れ、仕事の為、家族の為、あるいは夢を叶える為にチェコで生活を営み、日々奮闘されている在留邦人の皆様に改めて敬意を表します。一方で足元では、昨年来続くウクライナ戦争がエネルギー、食料を含む物価高騰やサプライ・チェーンの停滞となってチェコを含む世界の人々の暮らしを直撃しており、先の見えない不安の中で暮らされている方も少なくないと存じます。

そうした中でも、在留邦人の皆様がより安全で快適な生活を送れるよう、日本大使館は不断の情報収集を行い、領事メール等を活用して治安関連情報や注意喚起などの領事業務を確実に遂行してまいります。加えて、気軽にご相談に来ていただけるような垣根の低い、より開かれた大使館を目指してまいります。

そして、日チェコ関係の土台といえる日系企業の方々がより好ましい経済条件、投資環境及びビジネス環境の下で活動いただけるよう、各関係者と連携しつつ引き続き取り組んでまいります。昨年10月には経団連訪欧ミッションが14年ぶりにチェコに来訪し、フィアラ首相はじめ政府首脳陣との会談を行いました。こうした人的往来も活用し、皆様のご意見、ご要望を各界要路へ伝え、日系企業の皆様が一層活発に活動できる環境づくりに努めます。

さらに、一人でも多くのチェコ人のハートを勝ち取るべく、文化交流や広報活動にも一層注力していきます。国内各地で日本文化イベントを開催し、日・チェコ友好を着実に積み上げていただいている方々、またご協力いただいている皆様に、改めて心より御礼申し上げます。

我が国においては、昨年12月に策定された「国家防衛戦略」において協力を深めていくパートナーとして初めてチェコが言及されるなど、両国の関係が新しいフェーズに入りつつあることを物語っています。

国際社会、とりわけ東アジア情勢が不安定さを増すなかで、価値観を共有しかつ高い技術力を有するチェコは益々重要なパートナーとなっています。両国がかつてないほどお互いを必要とする今、皆様と先人方が各地各界で汗をかき築き上げてきた相互の信頼関係がどれほど価値あるものか、その重みは一言で形容できるものではありません。

本年は日本とチェコ共和国の外交関係開設から30周年にあたり、チェコ内政上も3月に新しい大統領が就任するなど、節目の年となります。この機会を捉えて大使館一丸となって両国の関係強化のため取り組んでまいりますところ、引き続き皆様のご理解、ご協力を賜わりますようお願い申し上げます。

在留邦人の皆様方の益々のご健勝、ご多幸を心からお祈り申し上げます。

鈴木 秀生

駐チェコ共和国日本国大使

新年のご挨拶

令和4年2月14日

令和4年新春のお慶びを謹んで申し上げます。

春の訪れを感じさせる温かい日々が少しずつ増えて参りました。コロナで大きなダメージを受けた日本経済も、景気の持ち直しの動きが見られる、との明るい兆しが現れ始めました。
チェコをはじめとする欧州、世界経済も回復の基調が強まりつつあります。
今年がコロナからの脱却、そして社会経済活動の力強い復活の一年となることを皆様と共に祈りたいと思います。

他方で、オミクロン株による新規感染者数は日本でも、チェコでも拡大、高止まりしているのも事実であり、在留邦人の皆様におかれましては職場の管理、家庭生活、お子様の学校の状況など、様々な不安と困惑を抱えて毎日を暮らしていらっしゃるというのが変わらぬ実情かと存じます。
日本大使館は、引き続き日々変わるチェコ政府の関連規制を分かりやすい形で領事メールにてお知らせし、領事相談で丁寧にご説明するよう努めております。また、治安情勢等の情報提供や、日本人学校の安全対策強化にも引き続き取り組んでまいります。
不十分な点もあるとは思いますが、今年も引き続き努力してまいりますので、ご意見、ご叱責などご遠慮なくお届けいただければと存じます。

私は昨年、西はプルゼニから東はオストラヴァまでチェコ各地に足を運び、各分野でご活躍されている多くの日本人の皆様にお会いすることができました。脱炭素社会に向け大きく変貌していくチェコ・ヨーロッパに適合すべく大胆な変革に取り組まれている企業関係者の皆様。厳しい予算の中で創意工夫を凝らして日本語教育・日本文化普及に情熱を燃やされている教師、文化センターの皆様。コロナで舞台が制限される中でもチェコの老若男女に感動と喜び、希望を与えてこられたアーティストの皆様。異なる環境の中で子育てに奮闘するご家族の皆様。そして日本の将来のために学業にいそしむ若者たち。チェコに暮らす皆様の多様性と活力に学び、日チェコ友好関係へのご貢献に感謝し続ける一年でした。そして私自身、日本人であることの誇りを感じ、この地で仕事をさせていただけることの恵みをかみしめる一年でもありました。今年も東西南北行脚し、皆様の門戸を叩かせていただきたく思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、今年は日本でもチェコでも新政権の下でのスタートとなります。岸田総理は国会における施政方針演説で「新しい資本主義」の実現を掲げ、公平な「分配戦略」、「デジタル」、「気候変動」、「経済安全保障」、「科学技術・イノベーション」を柱としてコロナ後の経済再生を強力に進めていくとの方針を打ち出しました。
また、林外務大臣は国会での外交演説において、自由・民主主義・人権といった「普遍的価値を守り抜く覚悟」、「日本の平和と安定を守り抜く覚悟」、そして「人類に貢献し、国際社会を主導する覚悟」、これら三つの「覚悟」を外交の基本姿勢としました。
これらの点は、「ハヴェル外交への回帰」の旗の下に価値外交の推進を打ち出し、同時にエネルギー価格高騰への対応、財政健全化、環境、デジタル、科学技術・イノベーションの促進等を最優先課題と位置付けるフィアラ新政権のビジョンとぴたりと一致します。
また、チェコは今年後半にEU議長国を務め、世界でリーダーシップを発揮することになります。チェコは我が国が重視する「インド太平洋との関係強化」と「気候変動対策推進」をEU議長国としての優先事項としており、二国間だけではなく国際的にも協力の幅はこれまで以上に広がっていくものと期待しております。

こうした意味で、今年は日チェコ関係を飛躍させる千載一遇のチャンスだと考えます。私はこの好機にあたり、初心に帰り、着任のご挨拶の中でお約束した4つの点、即ち、「安全保障面での協力強化」、「デジタル・脱炭素など未来社会を見据えた協力の促進」、「文化交流の更なる拡大」、「人的・知的交流の強化」を具体的に実現すべく、全力を尽くしてまいります。
むろん、日チェコ関係はチェコ各地各界で汗をかいていらっしゃる皆様、そして皆様の諸先輩、先人方が苦労して築き上げ、大切に守ってこられたものです。上記の目標を達成するにあたり、様々な機会に在留邦人の皆様のお声、ご意見を伺い、それをチェコ政財官各界の要路に伝えつつ、ご一緒に積み上げてまいりたいと存じます。どうぞ皆様の温かいご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
冒頭申しあげました様々な明るい兆しが今年確実な光の束となることを願い、皆様の益々のご健勝、ご多幸を心よりお祈り申し上げて、私の新年のご挨拶とさせていただきます。

鈴木 秀生

駐チェコ共和国日本国大使

着任のご挨拶

令和2年10月26日

10月26日に着任いたしました鈴木秀生です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
30年ぶりにプラハを訪れ、感慨ひとしおです。1990年1月、若い駆け出しの外交官としてパリに駐在していた私は、欧州冷戦の崩壊という歴史の転換点に立ち会い、ビロード革命の現場をこの目で確かめたいとの思いで、ヴァーツラフ広場に降り立ちました。今そのネオ・ルネサンス様式の美しい姿を見せる国立博物館も当時は煤で真っ黒、その前に多くの蝋燭が並べられていたのを覚えています。まさに激動の熱がまだふつふつと感じられる街でした。
それから30年、チェコは自由と民主主義の価値を共有する信頼できるパートナーとして国際社会で大きな役割を果たしています。そして、今年100周年を迎えた日本との関係も、政治・経済・文化等各方面で飛躍的に発展してきています。在留邦人の皆様のご尽力によって築かれてきたこの関係を更に強化していく任を与えられたことは大変名誉なことであり、ご信頼とご期待に応えるべく、全力を尽くしてまいりたいと存じます。
今チェコは国難ともいえる厳しい状況にあります。毎日多くのチェコ国民が病に倒れていることに対し心よりお見舞いを申し上げます。また、不幸にしてお亡くなりになった方々のご冥福を祈り、そのご家族に衷心よりお悔やみを申し上げます。
このような中、私の第一の任務は在留邦人2500人の皆様の安全と健康を守ることです。これまで以上にタイムリーで的確な情報提供を行ってまいります。また、万が一邦人が感染された場合には必要な援護を提供できるよう、万全の体制を整えて参ります。
このような厳しい環境ではありますが、私は4つの行動を軸に、国際社会の平和と安定に貢献する日チェコ関係を構築していきたいと考えています。
1. 安全保障面を含めた政治面での協力を通じた地域の平和と安定の強化
2. デジタル・脱炭素社会などアフター・コロナの未来社会を見据えた産業経済協力の促進
3. 伝統ある文化交流の更なる拡大と深化による心の絆の強化
4. 人的・知的交流の強化を通じた日チェコ双方向の発信強化
その過程においては、在留邦人、企業の皆様の温かいご理解とご協力が必要です。一日も早く皆様と直接顔を合わせ、日チェコ関係の未来について共に語り合う、そのような明るい日が来ることを切に願っております。
これから寒さもますます厳しくなってまいります。どうか皆様、ご自身並びにご家族御友人の健康を第一にご自愛いただき、元気に年末、そして新年を迎えられますよう、心よりお祈り申し上げ、私の着任のご挨拶とさせていただきます。

鈴木 秀生

駐チェコ共和国日本国大使